1 事業概要 本市の軌道事業は、大正13年(1924年)8月1日に営業を開始して以来、本市の都市活動や市民の生活に欠かせない基幹公共交通として重要な役割を担っています。熊本市交通局では、将来にわたって安全で快適な運行サービスを提供するため、市電利用者の利便性向上や安全面の確保に向けて様々な取組を進めるとともに、令和3年3月には、経営の基本方針と総合的な取組方針を示した「熊本市交通局経営計画(2021~2028)」を策定し、輸送需要への対応のための運行ダイヤの見直しや、経営形態の抜本的な見直しなどに取り組んでいます。 2年に及ぶ新型コロナウイルス感染症の流行の中で、乗客数及び運賃収入は令和2年度に大きく減少しましたが、令和3年度においては、徐々に回復傾向にあります。今後も、利用する皆様が安心して快適にご乗車いただけるよう環境整備に努めるとともに、持続安定的で自立した経営を目指し経営基盤の強化に努めて参ります。 <<令和3年度の主な取り組み>> ・運行情報や観光情報を発信するデジタルサイネージの導入(熊本城・市役所前電停) ・電停改良工事の実施(辛島町・動植物園入口・通町筋上通り側) ・定期券の購入や利用等をスマートフォンで完結できるモバイル定期券の販売開始 ・朝の通勤・通学ラッシュ時において女性優先車両の一部導入
(参考)業務の概要
区 分 | 業 務 量 | 営業キロ(km) | 12.092 | 運行系統(本) | 2 | 車両数(両) | 54 | 年間走行キロ(km) | 1,557,062.8 | ※令和4年3月31日現在 2 営業成績 令和3年度の市電の乗降客数は約734万4千人であり、対前年度比では約61万人、率にして約9.1%の増となっておりますが、感染症の影響がほとんど見られなかった令和元年度に比べると、約366万人、率にして約33%の減となっております。 運賃収入については、総額約10億5500万円であり、対前年度比では約7600万円、率にして約7.8%の増となっておりますが、令和元年度に比べると、約5億2200万円、率にして約33%の減となっております。 (参考)過去10年間の乗車人員と運賃収入の推移
区 分 |
H24年度 | H25年度 | H26年度 | H27年度 | H28年度 | H29年度 | H30年度 | R元年度 | R2年度 | R3年度 |
乗車人員
(千人) |
10,287 | 10,896 | 10,877 | 11,031 | 10,709 | 11,094 | 11,080 | 11,008 | 6,735 | 7,345 |
運賃収入
(百万円) |
1,212 | 1,278 | 1,303 | 1,406 | 1,547 | 1,595 | 1,595 | 1,577 | 979 | 1,055 |
|

3 事業収支 (単位:千円)
項 目 |
令和3年度決算額 |
収益的収支 |
収 入 |
営業収益 |
1,165,049 |
営業外収益 |
783,286 |
特別利益 |
24,345 |
計 |
1,972,680 |
支 出 |
営業費用 |
1,988,223 |
営業外費用 |
18,076
|
特別損失 |
395 |
計 |
2,006,694
|
損 益 |
営業損益 |
△ 823,174 |
経常損益 |
△
57,965 |
純損益 |
△
34,014 |
資本的収支 |
収 入 |
企業債 |
346,800 |
他会計補助金 |
133,617 |
国(県)補助金 |
333,991 |
工事受託金 |
28,480 |
計 |
842,888 |
支 出 |
建設改良費 |
814,119 |
企業債償還金 |
327,056 |
その他 |
115,000 |
計 |
1,256,175 |
収支差額 |
△
413,287 |
※収益的収支は税抜き、資本的収支は税込み 4 決算書 |